板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

記者メモ

 

2026年記者メモ

2026年記者メモ
1
 
5月7日付「業界地政学、東西格差」
2026-05-18
 『東西格差』。板紙・段ボール産業でこのように言えば、おおよそ価格帯の違いを指摘する言葉だ。特定の個社を指してではなく、”総じて”と前置きしておくが、関東と比較して関西の段原紙価格が低めで、それに連動して最終的な段ボール製品価格(原材料費の割合)にも違いが生じているという。これは、地域性や個性の違いなど様々な要因から、”伝統的なこと”として受け止められている面が多分にある。双方の市場を知る段メーカー関係者は、『一般論として、段原紙の購入によって利益を出すという意識が昔から他地域よりも強いのでは』と話していた。
 さらに板紙・段ボール両業界に精通した方に、『事実はどうですか?そもそもなぜ?』と率直に聞いてみたところ、国内段ボール産業の地政学的に当然の帰結だと教えてくれた。『(関西および近隣地域の)中小原紙メーカーを数えてみてほしい。特にライナメーカー、片手では全く足りない』と。『だから競争激化で価格が?』と記者が問うと、『いやいや、それは当たらない。むしろ広域大手よりも利益体質かもしれない。なぜなら限定された商圏、近隣のコンバータに安定的に供給。大手と比較すれば労務費、管理費も違うだろう。都市型立地で古紙調達も比較的安易、これだけでも全くコストが異なる。さらにマシン償却が終わっていれば…』とした上で、『大手を基準にすれば”えっ!”となるが、決して疲弊しているわけではなく、十分に利益が出た上での対応』と強調した。
 では、九州や東北、北海道はどうか。大手事業所に対する依存度が非常に高く、一貫メーカーが強い。関東はそれに準ずる…と見ていくと、今回もそうだが、値上げ時の動向を観ていても納得する点はやはり多い。 (浮)
 
 
4月27日付「動いた会社と動かない会社」
2026-05-11
 ▼地域にもよるだろうが『4、5月から』とシート改定が決まり出している。あるボックスは『地場段メーカー、一貫△、一貫□系から購入しているが□以外は㌔7円または10円ベースで3月末に決まった』と言う。『こちらの事情も聞かない』と言われながらも、早期に動いた△では『今回は終結し次の値上げの準備』まで聞こえる。しかし□に至っては全国的に遅れ(動いていない?)が圧倒的で『(3月時点で)昨年10月に価格表をもらってから全く音沙汰がない』(各地ボックス)。『原紙値上げは真っ先に打ち出したのに、不思議な会社』と驚くほどだ。大手ばかりでなく、製紙側の弱腰からなのか一部の中堅段メーカーでもグダグダで鈍さが目立つ。
 ▼値上げに動いた会社、動かない会社、いつでも両方ある。特に今回はその傾向が顕著な気がする。ただ動いた会社が大きく利益を伸ばすのはよく分かるが、動かない会社が大きく減らした話はそう聞かない。動かずに製品販売で儲けが増えないのならば、原紙側からの原紙価格据え置きか、〇〇金しか無いのでは、と勘ぐってしまう。こんな事で板紙・段ボール業界が良くなって行くとは到底思えない。たとえ原紙が上がらなくても製品だけは上げておくのが商売である。利益は大きく積み増し、給与はもちろん遅れた設備投資にだって使える。『原紙は各社に同じ値段で売るのが一番良い』こんな声もある。原紙を”上げた・上げていない”この不平等さを作った製紙メーカー、値上げを認めた段メーカーにどう言い訳するのだろう。
 
 
4月17日付「回避したい?連続値上げ」
2026-04-28
 ▽日経市況の段ボールシートが4月9日付では上がらなかった。3月末に同紙ならこのタイミングでは?と複数の先で問うと、段メーカー、ボックスとも『(当社は)まだです。5月から』が依然多かったので正しい判断?
 国内最大の段原紙購入団体や大手エンドユーザーの支給も3月末までに一定の水準で結論が出た。その前者だが、上げ幅は㌔△円という。昨秋からの業界内での変遷をみれば、ある意味で満額といえる上げ幅だ。これを受けて、段ボール加工賃の交渉に突入しているが、同団体、4月からの任意の期間は段ボール各社に転嫁を求めないとの話もあるようで、実質はその間が各地のケースユーザーとの加工賃を巡る交渉期限ともいえる。
 ▽中東情勢を受けて、段原紙、段ボールサイド双方とも既に影響が出始めている。大手各社、今後、懸念される悪化を念頭に置いきつつ対応を協議しているようだが、如何せん『全く先が読めない状況』という。
 果たして、再度価格転嫁の必要性があるのか、ないのかも現時点では判別付かないとのこと。ただし、今回の値上げとは一線を引くことになるとの声は、複数の原紙関係者から聞かれ始めている。かりにそうなれば、『少なくとも今回の値上げよりもコストアップ要因は明瞭』との皮肉もあるが一方で、『急騰した価格を基準にした場合、急落した際の怖さがある』。ましてそれを受けるケースユーザー業界の方がさらに苦境に立たされている可能性は高い。そもそもユーザー製品の需給が正常な状況ではないはず。戦争の終結も願いつつ、今回はどうにか避けられるなら避けたい値上げといえるのでは。 (浮)
 
 
4月7日付「今の値上げにモタモタでは・・・」
2026-04-22
 ▼『4月1日から決まった、それも納得いく値上げ幅で』、『大手青果物以外はほとんどのユーザーでケリがついた』、原紙値上げを受け、製品転嫁で決着した段メーカーやボックスの話である。『早くに動かないと、どんどん遅れてしまう』とは決めた社長。別の経営者も『より短期決戦の様相だ』と言う。しかし『(製品)値上げをリアルに感じられない』、『(周りが行きそうになく)身動きが取れない』など一向に進展が見られない会社はけっこうある。驚く事に未だに『一貫□系大手から見積りが来ていない』ボックスもあった。『地域によって差がありそうですね』とは言うが、地域なのか個別なのか…、前回値上げ時にもまして決着度合いに格差があるのかもしれない。
 ▼今年から中小受託事業者の利益保護と取引の公正化を目的とした取引適正化法が施行された。中小企業がほとんどの段ボール会社も『これに乗らない手は無い』と誰もが思う。取適法の禁止事項を見れば”叩かれた”であろう業者にとっては救いの神様だ。では何故これを武器の一つにして値上げに向かわないのだろうか。少し前に元大手経営者へ『値上げを打ち出し削られた所もあります』と現状を伝えたら『断られてもいいじゃないか、挑まないよりずっとマシ』と即答、『前に進むことが大切だよ』だった。一方、『取りに行かなければ自然に量は減る』『そのバランスが重要だ』は製造業ならば、どこでもそうである。今値上げするか、今は様子見か、経営者の悩みは得意先の数ほどある。
 ▼また紛争が起こった。アメリカとイスラエルがイランを攻撃した。連日テレビや一般紙で報じられる。今度は日本にとって最重要課題となる石油が絡むから厄介だ。先日は段メーカーから『うちのボイラーはガスだけど重油なら』と電話があった。物の価格は需要と供給で決まるのが基本。ガソリン価格を見ても明らかだ。エネルギー価格高騰は、段原紙の再値上げだって現実味を帯びてくる。今の値上げにモタモタしている暇は無い。現実に3月下旬には『西の方が深刻で、ある会社のコルゲータが止まった』『静岡でも』、との情報もある。
 ▼2月7日に掲載した中小段メーカー次世代3名の座談会。取材後は『どんな反応があるのかちょっと怖い』もあったが、読者の皆さんから『ナマの声、と言うのが伝わってきました』、『頼もしい若手の存在を知って嬉しかったです』、『これが本音ですね』、『業界の悩みが滲み出ている』などのコメントがあった。若手経営者が抱く業界への本音を正直に語ってくれた事、何より段ボール産業を良くしたい気持ちが受けた。書き手として反響があるのは一番嬉しいし、出て頂いた彼らや発案した〇社長も本望だと思う。『またやって欲しい』もあり是非、機会があれば実現したい。 (山)
 
 
3月27日付「4~6月で決め切る」
2026-04-10
 ▼『(段ボール製品値上げの現状は)4月1日から、大部分浸透というのは、日程的にかなり厳しい状況だが、4~6月にはしっかり決め切って、少なくとも7月以降は完全な新値に』とは、ある中小段メーカー。4月まで、この時点で残り20日あまり、カレンダーを横目に睨みながら、『もちろん追い込みはかける』と付け加えた。
 聞いていて、かなり現実的なスケジュール感だと捉えたが、皆さんはどう判断されるだろうか。同業他社に製品値上げの進捗具合を聞いても、決して同社が遅れているとは思わない、というかユーザー規模などを加味すれば、むしろ、『早い方』ではないか。前回もそれなりに値上げが進んだ地域なので、その難しさを加味すれば、なお更だ。
 3月もシートの日経市況は動かなかった。来月くらいか?とは勝手に想像しているが、正直なところ、今月動かなかったことに意外性は少ない。
 ▼2月の段ボール大手各社の生産量は、前年同期比で94~105%。稼働日は前年と同じなので、多くが100近くに集中している。全体でも横ばい、微減か。
 そんな中、大手一貫2強、各々の系列会社の一方が1、2月に連続して同程度の水準落ち込み、他方がやはり連続して同程度の水準、伸ばしている。要因として双方の値上げ強度との関連性があるかないかは把握しきれていないが、あまりに対象的な数字で実に興味深い。(浮)
 
3月17日付「自分がしっかりしなければ」
2026-03-30
 ▼世の中を見渡せば値上げ一色である。段ボール製品も何度も値上げした。ある段メーカー社長は『若い営業マンは段ボールを上げる事しか経験していない』、と言う。段ボール箱の値上がり、どこまでなら上げられるのか、受け入れられるのか。『中身製品の上昇に比べれば僅かなもの』、『段ボール箱がまた段ボール箱に、こんな使い勝手の良い製品は無い』、反面『段ボールに替われる素材がある。あまり高くなっても…』まで。難しい問題ではあるが、一方でダイナパックの齊藤社長が『需要は創るもの、待つものではない』と話していた。それぞれの壁を取り壊して新しくチャレンジする事も必要ではないか。
 ▼『先が見通せない』、『何があるか分からない』、今年は業界内外でそんな話をよく聞く。ウクライナにベネズエラ、はたまたグリーンランド、最近はイラン戦争だ。”勝てば官軍”の言葉はあるが、強ければ何でもまかり通る世の中である。経済も一人のわがままな関税一つで振り回され、一喜一憂する。加えて中国からはレアアースで虐めにあう。パンダまでいなくなった。日本が強くなければ、しっかりしなければ。我が段ボール業界はどうだろう。王子が失敗してレンゴーが仕切る事になった値上げ。『うちはやり通す』であり、日経原紙市況も上がった。これから製品に移るが、”量確保”のままでは簡単には上がらない。やはり自社が強くなければ、だ。(山)
 
 
3月7日付「今動けばの声に・・・」
2026-03-16
 ▼大手専業段メーカー役員は2月中旬過ぎ、『既にある程度、交渉が進んでいた。シート、ケースともに4月1日で完遂すべく、現在進めている』と強調する。特にボックスメーカーに対しても、しっかりとシート値上げの交渉を行い、産業全体での広がりを図りつつ、ケースユーザーにも怯むことなく伝えていくだけと続けた。さらに『値上げをすれば、売上だけでなく、利益も良化(回復)するわけで、未だ動いていない、中には見積りもまだの会社があるというのは(個人的には)俄かに信じられない。これが長年にわたり変わらない、変われない業界の残念なところ』とも加えた。他方、別の業界関係者は、段原紙が供給過剰且つ、段ボール製品価格は継続して盤石な状況下にあると言及しながら、『以前と比べても機運が高まっている状況でその波に乗らない手はないと思う。諸々考慮しても動いて損はしないのだから』という率直な意見もある。にしても、原紙交渉含めても未だ一枚岩とは言えないか…。
 ▼25年の全段連・需要部門別段ボール消費量をみるとなかなか興味深い。全体生産と同様に、「青果物」は3年連続でマイナス。無論、天候不順は影響大であるが、3年続けば、もはやそれは不順なのか…との疑問も。高値による買い控えも連動しているだろうが、気になるのは、段ボールから他包材の代替も一部あるのか?「陶磁器・ガラス製品・雑貨用」、「その他製箱用(衛生用品、レジャー、スポーツ用品、ペット用品、家具等々)」も3年連続でマイナス。後者はコピー用などビジネス情報用紙向けの漸減を考慮すべきなものの、双方ともに生活必需品を多く含む一方、既存品があれば無理して買い替える必要がない商品が多い分野だ。分母が最大の「加工食品」は昨年マイナスだったものの、過去2年は微増であった点を考慮しても、物価高騰に伴う買い控えの影響は、当然食品だけに集中しているわけでないと統計からもわかる。 (浮)
 
 
2月27日付「旧村上ファンド、レンゴーに」
2026-03-09
 ▼大昔、紙パ関係の上場会社の総務部長と親しかった。株主総会後には自分に”ご苦労様”の意味で毎年、一緒に飲食していた記憶がある。総務部長に力があった時代、お零れに預かったわけだ。その席で彼が話した事を今でも忘れずにいる。『私の仕事は来年の総会が無事終わるまで。毎年その繰り返しだ』、そう真剣に言った。当時はヤクザ紛いの総会屋全盛、その出席を避ける目的で同じ日時に各社が株主総会を開く事も多かった。テレビでも総会会場の前列に役員を守るため陣取った大勢の若手社員が映し出された。
 ▼株式を売り買いしない人でも”村上世彰””村上ファンド”は知っているだろう。今は、物言う株主とでも言うのだろうか。それが『一貫□に入った、本社ビルを売れの噂話もその影響では』、専業段メーカーでは『もっと配当を』など噂の上に尾ひれが付く。その村上系・南青山不動産が2月初めにレンゴーについて大量保有報告書を出した。それも5%強。個人的にも面倒くさい奴に目を付けられたと思うのだから会社の関係部署は大慌てだろう。投資をするのは投資先企業の夢を買うとは言わないが『企業価値拡大を期待して』だと認識している。村上系はどうだろう。買い占めてただ株価が上がりそれを売り抜ければ、ぐらいにしか思っていないとしたら、やっぱり迷惑では?
 ▼と思いきや『(収益を上げる意味で)値上げが進むならどんどん入って欲しい』、こんな意見も。 (山)
 
 
2月17日付「プラスに!?がしかし・・・」
2026-03-04
 ▼有言実行ならば、いずれかの段階で一時的に食品の消費税はなくなる。その是非は置くが、インフレに伴う食品の買い控えがどのような変化を見せるか。食品用が過半を占める段ボール需要にとってはプラスに働けど、マイナスにはならないはずだが、ではどの程度需要を押し上げるのか。総務省の統計によると、4人世帯の食費は外食含めて、おおよそ年間100万円超のようで、年間8万円あまりの負担軽減となる。語弊を恐れず言えば8%の値下げでどの程度、需要を喚起できるのだろうか。個人的には極端な例を除けば、買い控えも常態化すれば日常になるのが世の常だと考えているので、そこまで大きなプラスにならないと思うが。この予想は外れることを願いたい。
 ▼大きな記事とともに、段ボール原紙の日経市況が㌔10円上がった。大手一貫の高いシェアおよび専業大手が値上げを表明した中、こんなに遅れたのも近年では珍しい。ここにも今回の値上げの難しさが表れてはいるものの、『ネガティブな捉え方ばかりもどうだろうか。今回はダメでしたと今白旗を上げるなら別だが、プラスに作用させることも大事では。これ以上のけん引役はもうないのだからら』という業界関係者の言葉は確かにその通りだ。がしかし、直前には、ある地域で値上げの旗を降ろそうとしているとしか思えない言動も。うーん、点とは言えA社グループさん、さすがにそれはないのでは…。
 ▼レンゴー株5%取得の旧村上ファンド系アクティビスト。どのような動きをみせるか。王子HD株も依然保有するが、短期的利益獲得に走るようでは、プラスになるはずがない。 (浮)
 
 
2月7日付「若手の正直な答えは新鮮」
2026-02-20
 ▼『大手段メーカーだけが悪い訳では無い。中小は中小で同じ事をしている』、3名ともに口を揃えた。一貫などがしっかりやらない愚痴を聞こうと構えた座談会だったが、『自分が出来る事を。会社がしっかりする事が1番』と強調した。零す事など一切無く、想像とは違った答えだった。棲み分けについて、工場の地域かもしれないが『出来ている』『大手とバッティングする事は無い』とし、『まずは自社』だった。
 ▼このほど中小段メーカーの若手経営者と段ボール産業について意見を交わした。”段ボールで働く会社を少しでも良くしたい”との想いから、◯社長が発案し40歳前後の次世代経営者3名に声を掛け集まって頂いた。最初から最後まで一貫してお世話になり、改めてお礼を申し上げたい。会食含め3時間以上話したが、意外なほど正直な答えは新鮮で、それぞれに自負があった。付加価値の追求、物の作り方、営業に対する考え方、利益率を聞いても外装系で記者が知る限りトップクラス、想像以上だ。
 ▼自社への点数付けは20点、『大手と比較しまだまだする事がたくさんある』と厳しく評価、売り(販売)で儲けるか、買い(仕入)で儲けるかについては、どちらもそれぞれ独自の返事があった。包み隠さず語ってくれた事に感謝したい。新しい視点で物事を捉え、変化を恐れずに行動していく。先人の知識や経験を吸収しながら、自分達なりに新しい価値を生み出す存在になっていくだろう。楽しみである。『実名でも構いません』もいらしたが、敢えて匿名にした。 (山)
 
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